独自のデータセンターを持って長年運用する「OKBIZ.」。クラウドを基盤に新たなサービスとして展開する「IBISE」。これらの2大プロダクトを起点に、PRAZNAの製品企画部と開発部は新たな挑戦を続けてきました。2021年からはPKSHA Technologyグループの一員となり、さらに強固なものづくり体制を整えつつあります。PRAZNAで働くことの意義や魅力を、両チームのリーダーに語ってもらいました。
木村 恵介(きむら・けいすけ)さん
プロダクト本部 製品企画部 部長
新卒で大手SIerにエンジニアとして入社。経営企画を経て、新規事業の立ち上げと運営を経験した。2014年12月にPRAZNA入社。
加藤 政弘(かとう・まさひろ)さん
プロダクト本部 開発部 マネージャー
学生時代のインターンをきっかけに大学発ベンチャーへ入社し、エンジニアとして受託開発やソーシャルアプリ開発に従事。2011年8月にPRAZNA入社。
製品企画・開発・運用の連携で進むPRAZNAのものづくり
──製品企画部と開発部が担う、それぞれのミッションについて教えてください。
木村
製品企画部では、PRAZNAの2つのプロダクト(OKBIZ.およびIBISE)に関する要件定義や、今後開発すべき製品戦略などを立案しています。一般的にはプロダクトマネージャーと呼ばれる立場の仕事に近いかもしれません。現在の自社の業績やユーザーの評価・不満、テクノロジーのトレンドやセキュリティなどを踏まえて、バランス良く戦略に落とし込むことが求められています。
加藤
開発部においては、OKBIZ.とIBISEの開発をメインで担当しています。製品企画部から渡されたパスをもとに機能開発をしたり、お客さまからの問い合わせに対して技術的な対応をしたり、運用チームからの質問に対応したりといった役割があります。
──両部署は日頃、どのように連携しているのですか?
木村
PRAZNAのものづくりは、製品企画と開発、そしてインフラを担う運用の3チームの連携で進んでいます。
加藤
それぞれのサービスごとに、週1回ミーティングを設けています。OKBIZ.については製品企画と現状の課題共有やタスク確認などを行っています。IBISEについては立ち上げからまだ日が浅いサービスということもあり、営業やマーケティングなども交えて、ビジネスそのものの課題を幅広く議論していますね。
木村
PRAZNAとしてはOKBIZ.の歴史が長く、現状では売り上げの大半を占めています。長年運用していることもあってビジネスサイドはロール毎にわかれており、ものづくりサイドもきっちりと機能別に分かれていることが特徴です。それに対してIBISEは少数精鋭で、コンパクトなチーム体制で進めています。
データセンターを持ち、クラウドもやる。キャリアパスの幅広さも魅力
──技術者や企画者の視点で見たときに、現在のPRAZNAの環境にはどんな魅力があると感じますか?
木村
IBISEはAWSを適用するなど新しいテクノロジー基盤を採用しています。こうした新しいプロダクトにも挑戦できるし、一方では歴史あるプロダクトにも関われる。さまざまなフェーズで力を発揮できることに魅力を感じています。2021年にはPRAZNAへと組織が生まれ変わり、ものづくりの体制についても再び立ち上げフェーズから関われるようになりました。きちんと利益を生むプロダクトを持ちながらこうした挑戦ができるので、ガチガチのスタートアップとは違う安心感もあると思います。
加藤
PRAZNA自体はまだ生まれたての会社ですが、OKBIZ.というプロダクトで見たときには長い歴史がありますからね。大手企業にも多数導入されており、たくさんの人が頼るFAQとして自分たちのサービスが使われていることは大きなやりがいです。
木村
私たちは「日本ナンバーワンのFAQベンダー」を目指してきましたし、現在では実際にそのポジションにいます。高みを目指す自社開発に関わり、「日本で一番のシステムを作っている会社だよ」と人に紹介できるのは、やっぱり誇らしいですね。
──実際にPRAZNAのものづくりチームは社外からも高い評価を受けていると思います。その理由はどこにあるのでしょうか。
木村
運用面での強固な基盤も大きいと思います。IBISEはAWSを使っていますが、OKBIZ.では自分たちで独自のデータセンターを運用しており、その稼働率は99.99%と非常に高い水準です。セキュリティを高度に保ち、システムの稼働性も担保していけるのはPRAZNAのユニークな強みであり、ものづくり企業としての底力につながっていると思います。
加藤
この規模感の会社でデータセンターを持つサービスを運用し、クラウドもやっているんです。ものづくりの体制としてはもちろん、働くメンバーのキャリアパスとしても、さまざまな可能性があることは魅力的だと感じます。
PKSHAグループの一員として新たな価値を生み出す
──PRAZNAの立ち上げとともに、日本においてアルゴリズムや機械学習を活用したビジネスのトップランナーと目されているPKSHA Technologyのグループへ入りました。2人は、PKSHAグループで活動する意義をどのように捉えていますか。
木村
PKSHAグループのAI技術を活用したプロダクトを提供する株式会社BEDORE(ベドア)のシステムとOKBIZ.が連携できることに、大きな意義を感じています。ベドアが開発するBEDORE Conversation(チャット型自動応答システム)とOKBIZ.が連携することで、これまでに蓄積してきたFAQのデータベースを最大限に活用できるようになるからです。
加藤
現状、PRAZNAでは「AI FAQ Maker」というFAQ作成支援サービスを提供しております。いずれPKSHAグループのAI技術を活用したサービスもチャレンジできるのかなと思っています。
──PKSHAグループに入ったことで、ものづくりの体制に変化はありましたか?
加藤
グループ傘下に入ったとはいえ、開発の自由度はまったく変わっていません。むしろPKSHAからは、以前と変わらずにPRAZNAらしく開発を進めることが求められています。
木村
独立した会社として、私たち自身がオリジナリティを保つことに意味があると考えます。今後も、「日本ナンバーワンのFAQベンダー」としてプロダクトを提供できるものづくり体制を持ち続けていきます。
100%稼働する状況でも、常にバージョンアップに挑戦していく
──ものづくりチームをリードする立場として、2人がマネジメントにおいて重視していることは何ですか?
木村
私が常に重視しているのは「お客さまがどう思うか」です。よく企画者や技術者が陥りがちなのは、社内のレビューを無事に通過することや、役員に納得してもらうことを目的にしてしまうこと。でも、どんなに社内で褒められたところで、お客さまが満足しなければ売り上げにはつながりません。メンバーには日頃から「それは本当にお客さまに伝わる言葉なのか」「お客さまの課題を解決できることなのか」と問いかけています。
製品企画部の業務では経営層とのやり取りが多いのですが、私たちは社長や役員に納得してもらうために仕事をしているわけではありません。お客様に満足していただけて、PRAZNAを選び続けていただけることが私たちの目標です。
加藤
私も木村さんの考えに強く共感します。メンバーには決して内向きにならないでほしいですね。横の連携でも同様です。「企画が言ったから」「運用が言ったから」ではなく、実際にものづくりができる開発者として、違和感があれば企画とも運用とも率直に話し合うべき。それは強く意識してほしいと思っています。
また、品質はもちろん重要なのですが、品質を意識しすぎて局所的な視点になってしまうと、将来的にシステムのメンテナンス性が悪くなってしまうこともあります。ふと気づけば、積み上げすぎたジェンガのようになってしまっていることもあるんです。規模の大きなプロダクトを担当している中でも、目の前の品質を追求するだけでなく、新しいことへ挑戦する意識を持つことが重要です。
──これまでに蓄積してきた実績や価値をしっかり守りつつ、新たな挑戦を続ける「攻め」の姿勢も重要なのですね。
木村
はい。プロダクト開発においてはバグの発生は避けられません。コードを1ミリもいじらなければ、つまり何も開発をしなければバグは出ませんが、それは会社としてまったく挑戦していないということでもあります。何もしなければ100%稼働するという状況でも、より良くするためのバージョンアップなど常に挑戦しなければいけないと思います。
加藤
開発から見ると、製品企画は「攻めの要(かなめ)」で、運用は「守りの要(かなめ)」なんですよね。私たちは両者からの期待に応える必要があると思っています。
木村
そのためにも、互いの役割を正しく理解し、互いに正しく期待値を持ち合わるためのコミュニケーションが不可欠ですよね。私と加藤さんの間でも頻繁にコミュニケーションを重ねていますし、議論がしやすく、部署間の壁を感じることのない状態を保ちます。企画者や技術者として、本質と向き合いながら真剣に働ける。そんな環境がPRAZNAにはあると思います。
※2022年4月1日付で株式会社PRAZNAから株式会社PKSHA Communication(パークシャ・コミュニケーション)へ社名変更いたしました。
※入社年月日、社歴は会社分割前からの通年で記載しています。
※取材は換気を行いながら、十分な距離を保った上で行なっています。